ご挨拶
第37回日本臨床スポーツ医学会
学術集会の開催にあたり
このたび、第37回日本臨床スポーツ医学会学術集会の大会長を拝命した早稲田大学スポーツ科学学術院の鳥居と申します。開催に向けての考えを以下に記し、学会員の皆様に共有していただきたいと思います。
まず、メインテーマを「Sports medicine for all」としました。そこにあるのは、スポーツも、スポーツ医学も競技者のためにあるだけでなく、全ての人たちのために存在するという基本的な考えです。スポーツ基本法には、全ての国民がスポーツ、身体活動により幸福で豊かな生活を営む権利をもつと記されています。スポーツ、身体活動、運動、表現はいくつもありますが、子どもから大人まで、適切に身体を動かすことで心身の健康を享受することができるにもかかわらず、運動嫌いになったり、運動したくても実施する機会がなかったりする人がいます。
スポーツ医学の研究や実践は、競技スポーツだけでなく生活習慣としての身体活動で私たちの心身を健康にし、QOLを高めることにも貢献できるはずです。そのために、本学会は適切なスポーツの在り方、身体活動の実施のしかたを提言していく責務を持っています。どんな時期(年齢)に、どんな種類の運動を、どれくらいの量や強度で、行えば最適なのか?そのための栄養の取り方、休養の取り方はどのようにすればよいか?運動、栄養(食事)、休養(睡眠)はアスリートだけでなく、全ての人にとって健康に生活するための基本項目です。さらに、運動中の安全のために、どんな準備をすればよいか?日本の競技スポーツはこれまで学校の部活動がスタートとなることが多かったわけですが、外部委託になっていく時代に居合わせた私たちは、これらの問いに答えていく立場にあります。
そこで、第37回学術集会では、競技者を対象としたスポーツ医学だけでなく、あらゆる人たちに共有してもらえるスポーツ医学の存在を認知してもらえるような企画を考えていきたいと思っています。学会員はもとより、一般の方たちにも参加できる企画により、スポーツや身体活動を心から楽しみ、継続していきたい気持ちになってもらえるエビデンスと実践を作っていく場にしたいと思います。
第37回日本臨床スポーツ医学会学術集会 会長
早稲田大学スポーツ科学学術院 教授
鳥居 俊
